November 16, 2007
デザイン・インタビュー
デザイン・インタビュー。
love fool たかなべ → better by design 月岡正明
[たかなべ]
こんばんわ
[マッキ]
こんばんわー
[たかなべ]
前回、ラヴフール周年ってことで
[たかなべ]
インタビュアーを務めてもらったマッキだけども
[マッキ]
はいはい
[たかなべ]
今回は、僕がインタビュアーになって
[たかなべ]
ものづくりの話を聞いてみたいと思います。
[たかなべ] の発言
よろしく。
[マッキ] の発言
緊張です。よろしくお願いします。
[たかなべ] の発言
緊張ですか。聞くときも聞かれるときも同じなのな。
[マッキ] の発言
どっちにしろ緊張してますね。うん
[たかなべ] の発言
じゃあまず名前、性別、年齢、職業など教えてくらさい
[マッキ]
はい、
[マッキ]
[マッキ]といいます。本名は月岡正明です。
[マッキ]
性別は男で、現在31歳になります。
[マッキ]
職業は、最近まで美術の専門学校で職員を長いことしてましたが、
[マッキ]
現在は退職し、グラフィックデザイナーをしています。
[たかなべ]
ほうほう。
[たかなべ]
そっか、ついついデザイナーだと思ってたけど
[たかなべ]
長さで言うと先生なのね
[マッキ]
全然先生ですね。
[マッキ]
7年くらい?やってました
[たかなべ]
バイトで僕の手伝いしてくれたのは
[たかなべ]
学校を卒業してどんなタイミングだっけ?
[マッキ]
卒業して、1年くらいバイトしてたんですね。本屋のですけど。
[マッキ]
バイトしながら絵を描いて、独学でホームページ作って。
[マッキ]
で、そのときにたかなべさんと出会ったんですね。
[マッキ]
卒業して1年後くらいでしょうか。
[たかなべ]
お金もらってしたデザインは、それが最初?
[マッキ]
うーん、すごい小さい頼まれ仕事だったり単発の仕事くらいはしてましたが、
[マッキ]
たかなべさんとの仕事が実質、仕事してどっぷり物作りをした最初の経験ですね。
[たかなべ]
そうだったんだ
[たかなべ]
単発ってどういう経緯で?
[マッキ]
知り合いのデザイナーの方から話を頂いたり、友人関係のつながりだったりですね。
[マッキ]
ほとんど稼ぎにはならない系の仕事とかです。
[たかなべ]
でもデザイナー同士のネットワークみたいのはあったんだ
[マッキ]
いや、それほどたいしたもんじゃなくて、
[マッキ]
そのときのつながりでやらせてもらっていたような感じですかね。
[たかなべ]
具体的にはどんな依頼を?
[マッキ]
具体的なクライアントは忘れましたが、
[マッキ]
リーフレットとか、フライヤーとか
[マッキ]
細かい系の仕事でしたね。でもほんとにその程度で。
[たかなべ]
初めてもらったギャラを何に使ったか覚えてる?
[マッキ]
覚えてない!なんだったんだろ。お金には困ってたはずなので生活費とか(笑)
[たかなべ]
直結だ。
[たかなべ]
どのくらいの額か分からないけど
[たかなべ]
お金をもらってみて、
[たかなべ]
それで食べていくっていうような意思はいつ決まったの?
[マッキ]
えーっと、実はそのころって、デザインって超不得意、というか
[マッキ]
苦手意識全開で、実はよくわかってなかったんですね。
[たかなべ]
何歳ごろ?
[マッキ]
22〜23でしょうか。
[たかなべ]
うん
[たかなべ]
何が苦手?
[マッキ]
もう全部。デザインってなにか全然わかんなかった。
[マッキ]
その頃自分は絵ばかり描いてて、
[マッキ]
そっちのほうで仕事をしたがっていたので、
[マッキ]
今思うと絵を描くこととデザインは別物みたいに思い込んでたのかもしれないです。
[たかなべ]
ふうむ
[マッキ]
でもコンピュータは使えたから、
[マッキ]
デザインっぽいものはできちゃってたんですね。作るだけならできてた。
[たかなべ]
あー。危険な兆候だ
[マッキ]
でもそのころ作ってたそういうデザインっぽいものってやってても全然達成感がなくて。
[たかなべ]
うん
[マッキ]
真剣に作ってんだけど、全然うまくゆかない、みたいな。
[マッキ]
で、その理由もよくわからないような状態でした。
[たかなべ]
でも表現欲自体はあるんだよね?
[たかなべ]
それをどうしていいか分からないというか
[マッキ]
うんうんそんな感じかもしれません。
[マッキ]
でもその表現欲が、今思うと非常に内向きな感じで、クライアントのためにつくってる感じはまったくなかったと思います。
[たかなべ]
普通に絵を描くのが好きな人だったら
[たかなべ]
そうかもねぇ
[マッキ]
自己表現のほうに偏ってしまう傾向はありましたね。
[たかなべ]
自己表現と言ったけど
[たかなべ]
絵として伝えたいことはあった?
[マッキ]
美術の専門学校に入って、卒業する手前くらいまでは、もう伝えるというよりも、個性探しのような感じで。
[マッキ]
なにを描くにしろ、自分らしさをどうだすんだみたいな、
[マッキ]
なんだかもがいてましたね。
[たかなべ]
それは学校で個性を探せとか言われたの?
[たかなべ]
それとも、自分が埋もれちゃいいけないと思ったの?
[マッキ]
いや、それまでの自分の絵を描くスタンスが、基本的に模写とかで、
[マッキ]
絵はうまいけど、無個性ということに、気付いたんですね。
[たかなべ]
うん
[マッキ]
絵は下手だけど、誰が描いたか一発でわかっちゃうようなやつらが学校ではたくさんいたから。
[マッキ]
自分にとってないものを探すようなそんな感じでした。
[マッキ]
でも卒業間際になって、個性とまではいかないけど、自分の絵のスタイルみたいのが
[マッキ]
すこーしできて、ちょっと安心するんです。
[たかなべ]
ほうほう
[マッキ]
そうすると余裕がでてきて、イラストのコンペで賞とれたりとか、展覧会開いたりとか、
[マッキ]
そういうことがようやくできるようになってきて、そこで伝えたいことっていうのが生まれてきたのかなあと思います
[たかなべ]
なるほどね
[たかなべ]
伝えたいことがあったとしても技術がないと伝えられないし
[たかなべ]
技術が安定してみて、表現できることが選べることもあるよね
[マッキ]
そうやってくうちに、あるとき、なんだ絵をどうこうとかじゃなくて、伝えるのが面白いんじゃんって気付きましたね。
[たかなべ]
スタート地点に立てたというか。
[マッキ]
展覧会をしてて、もちろん自分は絵を描く行為が好きなんだけど、
[マッキ]
でも一番好きだったのは、自分の絵をみて、喜んだり、楽しんだりしてくれてるところをみたり、感じたりするのがすっごい好きでしたね。
[たかなべ]
それはうれしいよね
[たかなべ]
自分ができることで、誰かの笑顔が見れるって
[たかなべ]
魔法みたいじゃん
[マッキ]
そうですねー。ほんとそう。
[たかなべ]
ちょっと過去に戻るけど
[たかなべ]
その絵だとか表現だとかが気持ちいいっていう
[たかなべ]
最初の体験はいつだったんだろう?
[マッキ]
一番最初は、保育園のときですね。
[マッキ]
実はそのころ、折り紙がすごく得意でして、
[マッキ]
常に折り紙持ち歩いて、家には折り紙の教科書みたいのがたくさんあって、
[マッキ]
折り紙のレパートリーはもうかなりの数だったみたいなんですけど
[マッキ]
折り紙って人の為に折るんですよ。
[マッキ]
その頃の自分は折り紙で人を喜ばせるのに夢中でしたね。
[たかなべ]
人の為に折るってすごい名言だね
[たかなべ]
それはリクエストに答えるってこと?
[マッキ]
そうそう、もう完全に喜ばせるために折る!
[たかなべ]
アドリブもある?
[マッキ]
いや〜できないものは、自分ができる中で難しいもの作ってごまかしてた(笑)
[マッキ]
あと、一人の時は、そういう教科書みたいのみて、すごい難しいのに挑戦してたりしました。
[たかなべ]
今は作ってないの?
[マッキ]
今は全然。折り方もさっぱり忘れてます。
[たかなべ]
なんかね、外人の目の前で折ってあげると
[たかなべ]
すんごい喜ぶらしいよ?
[マッキ]
みたいですねー。
[たかなべ]
最近創作折り紙みたいなのも増えたし
[たかなべ]
また暇を見て新作とか考えてみたら?
[マッキ]
いや〜、いまいわれて気がつきましたけど、
[マッキ]
創作とかオリジナルってほんとに苦手で、
[マッキ]
そういう物作りをあまり経験しないまま大人になったから
[マッキ]
個性個性とかってあがいてたのかもしれない。
[たかなべ]
なるほど。
[たかなべ]
でも実際のアウトプットは
[たかなべ]
誰かの真似っぽくないのは
[たかなべ]
さすがだね
[マッキ]
そうですかね?それはまあ、あがいた甲斐があったんでしょうか。
[マッキ]
折り紙の次が小学生の時で、
[マッキ]
このときはもう完全にマンガの模写をして日々他の絵のうまい奴らと競い合ってました。
[たかなべ]
小学校はそうだよね
[マッキ]
これも見せる人を楽しませる為だけに描いてましたね。
[たかなべ]
休み時間の人気者だ
[マッキ]
でも自分よりうまいやつがいて、悔しくて、また絵を描いて、みたいな。
[マッキ]
勉強しないでそんな鍛錬みたいなことばっかしてました
[たかなべ]
何が流行ってたの?
[マッキ]
キン肉マンから始まって、ドラゴンボールまで。
[マッキ]
ジャンプ黄金期。
[たかなべ]
そっかそっか
[たかなべ]
微妙にかぶってるね
[たかなべ]
得意なのは?
[マッキ]
ドラゴンボールの男性キャラならなにも見ないでかなりかけます。
[たかなべ]
しょこたん並みだ
[たかなべ]
誰派?
[マッキ]
悟空と亀仙人。
[たかなべ]
あー
[たかなべ]
悟空は子供時代でしょ?
[マッキ]
大人もイケます。
[たかなべ]
さすがだ
[たかなべ]
そんでクラスの人気者から次のステップは?
[マッキ]
もう、そうやって模写ばっかりやってたんですが、
[マッキ]
高校の頃とかはみんなとは違う学校で、しかも
[マッキ]
定時制だったから不良ばっかで友人らしい友人がいなかったんですね。
[マッキ]
あ、ちなみに定時制にいったのは、どうしても行きたかった学校で、結構専門的な物作りを教えている学校だったんですけど。
[マッキ]
絵を学びにいってはいたんですけど、ほとんど、自分の描いたものを人にみせる機会がなくなって。
[マッキ]
でも絵は描かないと、と思っていたので、自主制作はしてたんですが。
[マッキ]
そこでも自分は模写をするんですね。
[たかなべ]
模写ばっかじゃん
[たかなべ]
何の模写?
[マッキ]
マンガは卒業して、そのころは映画も好きでたくさんみてたので
[マッキ]
映画のパッケージのビジュアルを絵の具とか使って本格的に模写してましたね。
[たかなべ]
写真?
[マッキ]
だいたい写真でしたね。
[たかなべ]
お気に入りは?
[マッキ]
その頃の絵は全部
[マッキ]
捨ててしまって残ってないんです。
[たかなべ]
あらら
[マッキ]
これやってたら自分はだめになる!とか思って。
[たかなべ]
好きなのに?
[マッキ]
でもだんだんと作業的になってきて、苦痛のほうが強かったかもですね。
[たかなべ]
飽きたってのとは違うんだ?
[マッキ]
飽きてたのかもしれません。でもそのときの
[マッキ]
自分はほかにやりかたがわからなかったんですね。
[たかなべ]
描きたい欲の埋め方が分からない
[マッキ]
自由に描けば良かっただけなんですけどね。
[たかなべ]
でもなんとなくだけど
[たかなべ]
特にテーマがないときに
[たかなべ]
「自由」って一番わけわかんないよね
[マッキ]
それすごくわかります。手段がない自分にとっては、自由に描けは苦痛でしたね。
[たかなべ]
洋服を着たことがない人に
[たかなべ]
好きなように着てみ?って言ってもね
[たかなべ]
別に、着なくてもいいじゃんってなるしね
[マッキ]
でもまわりにはなんてことないみたいなかんじですらすら超個性的な絵をかくやつらがいるんですよ。
[マッキ]
自分にはない力だなあって、いまだにそういうやつをみると羨ましくも思うし、尊敬します。
[たかなべ]
描きたい欲と危機感が原動力なのかな
[マッキ]
当時の自分はそうだったかもしれませんね。
[たかなべ]
うん
[たかなべ]
定時制の後に、専門校に行ったの?
[マッキ]
そうですそうです。まだまだ勉強したいとおもって。でもそこで美大っていう
[マッキ]
選択肢がなぜかなかったんですよね。自分の中に。
[たかなべ]
でも学生時代ずっと絵を意識してたんじゃないの?
[マッキ]
生意気にも、未熟なくせに早く社会に出たいって思ってたのかなあ。
[マッキ]
なんか専門の方が実社会に近い感じがしたんですよね。
[たかなべ]
専門、って書いてあるしね
[たかなべ]
エキスパートっぽい
[マッキ]
下手に高校で専門的なことやってたから意識だけ成熟してたのかもしれないですね。
[マッキ]
もっとベーシックな部分だったり、アカデミックな部分に価値を感じていればなあと今になって思ったり(笑)
[たかなべ]
でもアレだよね
[たかなべ]
たぶん教わりたかったんだよね?
[マッキ]
すんごい教わりたかったです。
[たかなべ]
期待したことは、叶った?
[マッキ]
そのころはイラストレーションって言葉も意識してたから
[マッキ]
とにかくどんなものなのか
[マッキ]
しりたくてしかたがないかんじでしたね。
[マッキ]
でも教わったのは、具体的な仕事がどうこうというよりも、
[マッキ]
生き方みたいな感じでした。それはそれで財産なんですけど。
[たかなべ]
それは先生に? それとも環境に?
[マッキ]
先生です。絵の師匠が実は専門にはいて。
[マッキ]
その人との出会いはかなり大きかったですね。
[たかなべ]
印象に残ってるエピソードは?
[マッキ]
自分の絵を全否定(笑)
[たかなべ]
あははは
[たかなべ]
どんな風に?
[マッキ]
真剣に描けば描くほど相手にされない
[マッキ]
で、へこんだり、嫌気がさしたりするんだけど、止めようとは全然思わなくて。
[マッキ]
その人の授業は、もう授業じゃなくって、授業中に音楽描けるし、映画だってみるし、人生話もするし。飲み会ばっかりやるし、みたいな感じで。
[マッキ]
なにやっても否定されるから、絵を提出しない時期とおかもあったんですけど、授業は毎回ちゃんとでて(笑)
[たかなべ]
すっかり術中だ
[マッキ]
なんかつきまとってた感じ??
[マッキ]
で、公募に向けて、制作する授業になって、
[マッキ]
何気なく描いた窓の外に見えた螺旋階段の模写をその先生が見て
[マッキ]
これおもしろい!って。
[マッキ]
で、その絵が結局準入選したんですね。
[たかなべ]
何の公募?
[マッキ]
その絵は今見るとすっごいかっこつけてて、意識しちゃってるんですけどね。
[マッキ]
ターナーアクリルアワードというコンペです。
[たかなべ]
あー、聞いたことある
[たかなべ]
アクリルだったね、そういえば
[たかなべ]
螺旋階段か
[たかなべ]
僕が知ってるマッキは
[たかなべ]
キャラクターっぽいイラストレーションとか
[たかなべ]
立体だったので
[たかなべ]
そういう静物っぽいのって意外だな
[マッキ]
そのあとに、表現の仕方に気付き出して
[マッキ]
次の年のターナーに
[マッキ]
入選しました。それは動物を描いたB1サイズの3連作なんですけど、
[マッキ]
それがたかなべさんのしってる自分の絵の原点ですね。
[たかなべ]
気づいたってのは? 言葉で言うと?
[マッキ]
これは別の先生なんですが、
[マッキ]
すっごく人気の授業があって、
[マッキ]
自分は学科が違ったので受講できなかったんだけど、
[マッキ]
もぐりこんで授業受けてたんですね。
[たかなべ]
すげ
[マッキ]
その先生の指導っていうのが、全然否定しないんですよ。なんでも褒める。
[たかなべ]
飴と鞭か
[マッキ]
でも、「じゃあそんな感じの絵を来週までに100枚ね」とかいう。
[たかなべ]
100枚て
[たかなべ]
サイズは?
[マッキ]
サイズも自由なんだけど、例えば小さい絵ばかりかいてるやつには、
[マッキ]
「じゃあこの絵を来週B全で描いてきて」とかいうの。
[マッキ]
とにかく学生は頭で考えるんじゃないよと。
[たかなべ]
それは肯定という形だけで否定かもね
[たかなべ]
広げるための否定
[マッキ]
絶対的に絵を描く時間が君たちには不足してるんだから描きなさいっていう
[マッキ]
アメというカタチをした鞭
[マッキ]
それがすっごい印象的で、
[マッキ]
もういままでの自分の絵がばからしくなっちゃって
[マッキ]
その日のうちにでっかい模造紙何十枚も買って帰ったんです。
[たかなべ]
ほうほう
[マッキ]
んで、家にある画材ひっぱりだして、とにかく落書きしたんですね。
[マッキ]
でもオリジナリティのない人間が自由に描くのは苦手で、
[マッキ]
だから図形とか、基礎的な造形で絵を描いたりして、
[たかなべ]
とっかかりを探すよね
[マッキ]
とにかく頭で考えずにひたすら手を動かしましたね。
[マッキ]
で、描いたのを見直してみて、一枚気になったのがあって。
[たかなべ]
なにか、出た・
[マッキ]
それは色鉛筆で描いてたんですけど、とにかく画面がでかいからなんとか塗りつぶそうと
[マッキ]
したんだと思うんですが、こう、ぐるぐる線を描いて広い面積を塗ってたんですね。
[マッキ]
猫の絵だったんですけど。
[たかなべ]
うん
[マッキ]
これおもしろいなあと思って。
[マッキ]
その表現で他にいろいろ絵を描いてみて、それを師匠の先生に
[マッキ]
みせたら、もうすっごい褒めてくれて。
[たかなべ]
なんだろ
[たかなべ]
何が刺さったんだろ
[マッキ]
なんでしょうね。それまでに見せてきた絵とは全然違う引き出しから出てきた表現に見えたのかなあ。
[たかなべ]
それはたぶん「うまい」絵ではないんだよね?
[マッキ]
全然うまくないです(笑)
[たかなべ]
気にしてた個性は?
[マッキ]
その表現を、その時の自分のスタイルに
[マッキ]
してみようか?っていう感じでまず納得してみたんですよね。
[たかなべ]
一度原点を決めてみた
[マッキ]
そうですね。必死に探してたのに、なんか自然とそうなってましたね。
[たかなべ]
でもそれって内的な変化に聞こえる
[たかなべ]
その絵はその事情を知ってる先生だから伝わったのかな?
[たかなべ]
それとも純粋に絵からあふれる何かが伝わったんだろうか?
[マッキ]
自分のそういう悩みとか状況は知ってくれていたので、それはあると思いますね。でもそういうある意味お世辞をいう先生ではなかったですけどね。
[たかなべ]
何かの変化を感じ取ってくれて
[たかなべ]
それを肯定してくれたと。
[マッキ]
うんそうだと思います。
[マッキ]
その延長でさっきのコンペの入選があるんですけど、これでひとまず自身つきましたね。
[マッキ]
それまではびくびくしてましたけど。
[たかなべ]
個性がないとか、描きたい物がないってところから
[たかなべ]
まずそれも含めて肯定してみようって思って
[たかなべ]
歩き出した感じ
[マッキ]
うん、開き直りですよね。
[たかなべ]
でもそうすることで
[たかなべ]
余計な力が抜けたし
[たかなべ]
素直になったのかね
[マッキ]
それまでかいていた「うまい絵」は苦痛を伴う作業と化していましたから。
[たかなべ]
テクニックとテーマがかみ合わないんだろうね
[マッキ]
こういうことでいいんだって思いました。
[たかなべ]
最初「個性」って話題が出てきたときに
[たかなべ]
ちょっと不安だったけど
[たかなべ]
うん、でも、結局、認めないと始まらないってのは
[たかなべ]
やっぱおんなじなんだなぁ
[マッキ]
おんなじっていうのは?
[たかなべ]
んーと
[たかなべ]
僕の話で恐縮だけど
[たかなべ]
僕は「個性」って出すもんじゃないと思ってて
[たかなべ]
消そうにも出ちゃうもんだと思ってんのね
[たかなべ]
で、個性は目的じゃないじゃん
[マッキ]
うんうん
[たかなべ]
結果とか現象の集合というか
[たかなべ]
いろんなジャッジのタイミングで
[たかなべ]
その人がどっちに振ったかの集合が
[たかなべ]
個性と呼ばれるだけで
[たかなべ]
じゃあ、その根幹に何があるかっていったら
[たかなべ]
「どうしたいか」
[たかなべ]
っていうヴィジョンだと思うから
[たかなべ]
そのヴィジョンをしっかり持つには
[たかなべ]
自分の足で最後まで歩こうって言う気持ちだけが大事なんじゃないかなって思う
[たかなべ]
だから今のマッキの話はぐるっと回って
[たかなべ]
僕の考え方とリンクした
[マッキ]
うん、これは今の僕の考えなんですが、
[マッキ]
個性っていうのは
[マッキ]
自分で作る物じゃなくて
[マッキ]
見た人が判断してくれる物だと思っていて、
[たかなべ]
そうだね
[マッキ]
表現が違おうが、まったく別な物作ろうが、その人はどこかででてくるもので、
[マッキ]
大事なのは、物作りには理由があって、目的があって、その課題にどれだけ最大限答えれるかってことなのかなあと。
[たかなべ]
例えば、世の中にいろんなものがあって
[たかなべ]
それを支えるそれぞれ違った価値観があって
[たかなべ]
それでも足りない!って僕らは新しいものを作ろうとするじゃん
[マッキ]
作る動機ですよね
[たかなべ]
マッキは物を作っていくうえでどんな世界にしたい?
[たかなべ]
あるいは何を伝えたいかでもいいよ
[マッキ]
あまり大袈裟な考えとか実はなくて、
[マッキ]
デザインっていう行為はもう、人とか社会をものすごく快適に、楽しく、すごしやすくしていける力を持っている能力であるとは思ってるんですが、
[マッキ]
自分のできることは、まず自分の周りの人を楽しませたり、笑顔にしたり、豊かにすることで、
[マッキ]
でもその範囲を少しづつでもおっきくしていって、たくさんの人に
[マッキ]
届くものが作れたらいいなという感じですね。
[たかなべ]
身近な人の笑顔ね、大事だよね
[マッキ]
折り紙の延長ですね。今気付きました。
[たかなべ]
今気づいたのか!
[マッキ]
あと、そこに教育を絡めていきたい!っていう感じですね。
[たかなべ]
教育か
[たかなべ]
二人の先生が教えてくれたこと?
[マッキ]
いや、それもあるけど、教えるを考えるっていうのもものすごくクリエイティブなんですね。
[たかなべ]
理解の最終形態だもんね
[マッキ]
だからデザインするのと同じ視点で教育にも携わりたいなと。
[たかなべ]
いいサイクルができるといいね
[マッキ]
はい、がんばりますよ。
[たかなべ]
なんかすごい賞も取ったみたいだし
[たかなべ]
ブレイク前の貴重なインタビューとして
[たかなべ]
保存しとくべきかもね
[マッキ]
とんでもないっす。
[たかなべ]
またなんか仕事しましょう
[マッキ]
ぜひ!
[たかなべ]
(おしまい)
